マレーシア不動産 日本人エージェント
マレーシア不動産の日本人エージェント|REN登録の確認方法と手数料の上限
最終更新日:2026-07-28
「日本人エージェント」は資格の名称ではありません。マレーシアで不動産の仲介を業として行えるのは、LPPEH(不動産鑑定士・鑑定人・不動産仲介業者・不動産管理者委員会)に登録されたREA(登録仲介業者)とREN(登録交渉人)だけで、登録要件にはマレーシア国籍または永住権が含まれます。つまり、日本語で対応してくれる担当者の多くは、制度上は「登録された仲介人」ではありません。この記事では、その体制のどこまでが正規の形で、どこからがリスクになるのか、依頼前に何をどの順番で確認すればよいのかを、マレーシアの法令と日本側の公的資料をもとに整理します。
「日本人エージェント」には3つの立場が混在している
日本語で「マレーシア不動産の日本人エージェント」と呼ばれる相手は、実際には性質の異なる3つの立場に分かれます。第一に、LPPEHに登録されたREA(Registered Estate Agent)またはREN(Real Estate Negotiator)本人で、日本語を話せる人。第二に、マレーシアの登録仲介会社に所属しているものの、本人はREN登録を持たない日本人スタッフ。第三に、マレーシアの登録を一切持たず、日本側で顧客を集めて現地の登録会社に取り次ぐ紹介会社・コンサルティング会社です。
この3つは、名刺やウェブサイトの上ではどれも「マレーシア不動産の日本人エージェント」と表記できてしまいます。しかし、誰が法的な責任を負うのか、報酬を誰から受け取るのか、トラブルが起きたときにどこへ苦情を申し立てられるのかは、立場によってまったく異なります。
最初にすべきことは、比較サイトを眺めることでも、物件資料を集めることでもありません。「いま話している担当者は、この3つのどれなのか」を確認することです。以降のセクションで、その判別方法と、それぞれの立場でできること・できないことを整理します。
- ① LPPEH登録のREA/REN本人(日本語対応が可能な登録者)
- ② 登録仲介会社に所属する、REN登録のない日本人スタッフ
- ③ マレーシアの登録を持たず、現地の登録会社に取り次ぐ日本側の紹介・コンサル会社
- いずれも「日本人エージェント」と名乗れるが、責任の所在と報酬の出どころは別物
マレーシアの不動産仲介は登録制:REA・PEA・RENの違い
マレーシアの不動産仲介業は、1981年不動産鑑定士・鑑定人・不動産仲介業者・不動産管理者法(Act 242)にもとづく登録制です。所管はLPPEH(英語ではBoard of Valuers, Appraisers, Estate Agents and Property Managers、旧称BOVAEP)で、登録者には毎年の実務認可(Authority to Practise)が発行されます。
区分は3つあります。REA(登録仲介業者)は自ら仲介事務所を開設し、所属者を監督できる立場です。PEA(Probationary Estate Agent)は所定の実務期間を積んでいる見習いで、単独では業務を行えません。そしてREN(登録交渉人)は、登録された仲介事務所に所属して実際の営業活動を行う交渉人で、市場で最も人数が多い区分です。RENは独立して営業することができず、所属できる事務所も同時に1社のみです。
Act 242の第22C条は、登録と実務認可を持たない者が「Estate Agent」「Property Agent」などの肩書を用いること、仲介業者であると示唆する広告や名刺を用いること、土地・建物の売却の申し出や購入の勧誘を行うことを禁じています。同条は明文で、対象となる土地・建物が「マレーシア国内にあるか国外にあるかを問わない」としています。さらに第22C条(1)(d)は、無登録者が仲介業務の報酬を裁判所を通じて回収することはできないと定めています。
違反した場合の罰則は第30条にあり、2017年の法改正後は罰金の上限がRM30万、または3年以下の禁錮、もしくはその併科とされています(改正前の上限はRM2万5,000でした)。加えて、違反が継続している期間は1日あたりの追加的な罰則も定められています。なお第22C条(2)(a)により、自分が所有する物件を自ら売る・貸す行為は登録の対象外です。
広告の表示ルールも定められており、物件広告やチラシには仲介会社名、会社の登録番号(E番号)、担当者のREN番号を表示することが求められます。日本語のウェブサイトや資料にこれらの表示が一切ない場合、それ自体が確認の出発点になります。
- REA:登録仲介業者。事務所を開設し、所属者を監督できる
- PEA:見習い。単独では業務不可
- REN:登録交渉人。登録事務所に所属(同時に1社のみ)、独立営業は不可
- 無登録での仲介・勧誘は第22C条違反、罰則は最高RM30万または3年以下の禁錮(第30条)
- 広告には会社名・会社のE番号・担当者のREN番号の表示が必要
日本国籍のままREN登録はできるのか
国土交通省の海外建設・不動産市場データベースは、マレーシアの不動産仲介業者の個人登録要件として「マレーシア国民または永住者であること」「21歳以上であること」「所定の試験に合格していること」などを挙げています。REN(登録交渉人)についても、LPPEHの申請様式や登録講習を実施する各校の案内では、18歳以上、SPM(中等教育修了資格)相当以上の学歴、2日間のNCC(Negotiator Certification Course)の受講、登録仲介会社からの雇用証明に加えて、マレーシア国籍または永住権が要件として示されています。
したがって、就労ビザやMM2Hで滞在している日本人が、日本国籍のままREN登録を受けることは、原則として想定されていません。日本語対応をうたう会社に在籍する日本人担当者の多くが無登録であるのは、担当者や会社の姿勢の問題ではなく、制度上そうなりやすいという構造的な事情によるものです。
重要なのは、無登録であること自体を問題視することではなく、無登録の担当者がどこまでの業務を行っているかを見ることです。登録要件は改定されることがあり、個別の事情によって判断も変わるため、正確なところはLPPEHまたは現地の法律事務所に直接確認してください。
無登録の日本人担当者が「できること」と「できないこと」
マレーシアで無登録の者が行うと第22C条に抵触しうるのは、仲介業者であるかのように振る舞い、売却の申し出や購入の勧誘を行い、その対価として報酬を受け取る行為です。逆に、通訳、書類の翻訳、生活情報の提供、登録仲介会社への取り次ぎといった業務は、仲介行為そのものとは性質が異なります。
同じ論点は日本側でも整理されています。RETIO(不動産適正取引推進機構)が公表している弁護士の解説資料では、無免許の事業者が行うと無免許事業に該当する可能性が高い行為として「依頼者に価格や契約条件について助言し、契約相手方との間で交渉を行う行為」「対象物件に案内して説明し、購入意思を固めさせる行為」が挙げられ、一方で該当しないと考えられる行為として「情報サイトから物件を探して紹介するだけの行為」「宅建業者に顧客を紹介するだけの行為」「物件下見に付き添って説明内容を通訳する行為」が挙げられています。これは日本国内の物件についての整理ですが、業務の切り分けの考え方としてそのまま参考になります。
実務上の確認の仕方はシンプルです。「価格や引き渡し条件の交渉を実際に行うのは誰か」「その人のREN番号は何番か」「媒介の依頼書や委任状は誰の名義で作るのか」。この3つに即答できる体制であれば、少なくとも役割分担は明確です。日本人担当者が単独で内見を案内し、単独で価格交渉を行い、契約書のやり取りまで担っているのに、その担当者にも所属会社にも登録番号がない、という状態が最も危うい形です。
- 性質上、仲介行為にあたりにくい:通訳、翻訳、生活情報の提供、登録会社への取り次ぎ
- 仲介行為とみなされやすい:価格・条件の交渉、購入意思を固めさせる案内、媒介契約の当事者になること
- 確認する3点:交渉を行う人、その人のREN番号、書面の名義
- 登録番号がどこにも出てこないまま交渉まで進む体制は避ける
日本の宅建業免許は、マレーシアの物件には及ばない
日本側の会社を選ぶときに最も誤解されやすい点です。RETIOが公表している前掲の資料は、宅地建物取引業法について「宅地建物取引業法の規制の対象となる宅地建物は日本の領土内の宅地・建物に限られる」と明記しています。
これが意味するところは重大です。国外にある不動産の売買・媒介には、宅建業法にもとづく重要事項説明の義務も、37条書面の交付義務も、報酬額の上限規制も、業者が加入する保証協会の弁済業務保証金による救済も、制度としては及びません。日本の会社が「宅地建物取引業免許 国土交通大臣(○)第○○○○号」と掲げていても、その免許は日本国内の宅地建物についての営業を対象としたものであり、マレーシアの物件を扱う際に同じ保護が働くと読み替えることはできません。
一方、マレーシア側のAct 242は、マレーシア国内での勧誘行為を規律する法律です。同法第22C条は、外国の物件をマレーシア国内で販売する場合には、マレーシアで開業・居住する登録仲介業者を通じて行うことを求めていますが、これはあくまでマレーシア国内での行為に対する規定です。
結果として、日本国内で行われるマレーシア不動産の販売・紹介は、日本の宅建業法の適用対象外である一方、マレーシアの登録制度も直接には及びにくいという位置にあります(本サイトによる整理です。個別の取引の適法性については弁護士に確認してください)。だからこそ、国内取引以上に、契約書と報酬の合意を自分の側で書面に残し、資金の流れを確認する必要があります。
- 国外物件には重要事項説明義務・37条書面・報酬上限規制が及ばない
- 保証協会の弁済業務保証金による救済も対象外
- 「宅建業免許あり」はマレーシア物件の取引を保証するものではない
- マレーシアのAct 242はマレーシア国内での勧誘行為を規律する法律
- 書面と資金の流れの確認は、日本国内の取引以上に重要になる
仲介手数料の上限と、それを払うのは誰か
マレーシアの仲介報酬は、Act 242にもとづく規則の第7附則(Seventh Schedule, Rule 48)で上限が定められています。売買については、土地・建物の売却または購入の仲介で売買価格の最大3%、ただし1物件あたり最低RM1,000です。
賃貸は契約期間で段階が変わります。3年以内の契約で総賃料の最大1.25か月分、3年超4年以内で1.5か月分、4年超で1.75か月分。いずれも最低額は1か月分で、1年未満の契約では按分計算とされています。これらの報酬にはサービス税8%が上乗せされます。
支払うのは、売買では売主、賃貸では貸主というのが実務上の原則です。買主や借主が仲介手数料を負担するのがマレーシアの標準ではありません。ここは日本の慣行と異なるため、「買主側の手数料」として金額を提示された場合は、その根拠を確認する必要があります。
一方で、日本語対応の会社が買主から「コンサルティング料」「サポート料」「同行費用」などの名目で費用を受け取る形は、上記の仲介報酬規制とは別の、当事者間の契約にもとづくものです。それ自体がただちに違法というわけではありませんが、確認すべき点は明確です。誰に、いくら、何の対価として払うのか。マレーシア側の登録会社が受け取る仲介手数料と二重になっていないか。この2点は、支払う前に書面で確認してください。
- 売買:売買価格の最大3%(1物件あたり最低RM1,000)
- 賃貸:3年以内は最大1.25か月分、3年超4年以内1.5か月分、4年超1.75か月分(最低1か月分)
- 1年未満の賃貸契約は按分計算
- いずれもサービス税8%が上乗せされる
- 支払うのは原則として売主・貸主。買主負担は標準ではない
新築の紹介が「無料」になる理由と、その裏側
中古(サブセール)の仲介手数料が上限3%で売主負担であるのに対し、新築のプレビルド案件では、デベロッパーが販売代理に手数料を支払います。業界の解説によれば、SPA価格の3〜5%程度に加えて、販売目標の達成に応じたボーナスが設定される例があるとされます。買主から見ると費用がかからないため、「無料で紹介します」という案内が成立します。
ここで理解しておくべきは、無料であることと中立であることは別だという点です。手数料とインセンティブは、売れ行きの良い物件よりも、売れ残っている在庫や販売を急ぐ案件のほうが高く設定されやすい構造にあります。紹介する側の収益は成約時にしか発生しないため、「今は買わない」という結論は紹介側の利益になりません。
対処法は、相手を疑うことではなく、情報を開示してもらうことです。「この案件で、どこから、いくらの報酬を受け取るのか」を質問してください。答えられる相手であれば、提案の背景を織り込んだうえで比較できます。答えを避ける相手とは、そもそも条件比較の前提が揃いません。
なお、供給側の事情は数字にも表れています。NAPICのデータを引用した各種のまとめによれば、2025年第3四半期のクアラルンプールの売れ残り完成在庫は3,643戸と全州で最多でした。在庫の出口は、最終的に買主自身の売却時の問題になります。
お金の流れと、弁護士がやるべき仕事
手続きが動き始めたときに最初にお金が動くのが、手付金(Earnest Deposit)です。マレーシアでは売買価格の2〜3%程度が一般的で、Letter of Offer(購入申込書)の締結時に支払います。
重要なのは振込先です。手付金は、登録された仲介会社のクライアント口座、または弁護士のステークホルダー口座に預けるのが正しい形です。Act 242は登録仲介業者に対し、依頼者から預かった金銭を管理するためのクライアント口座の設置を求めています。担当者個人名義の口座や、登録の確認できない会社の一般口座への送金を求められた場合は、その時点で手続きを止めて確認してください。
加えて、売買契約書(SPA)の作成、外国人購入許可(Foreigner Consent)の申請、印紙税の納付、土地局での登記は、弁護士(Solicitor)の業務領域であり、不動産エージェントの業務ではありません。「全部こちらでやります」と説明された場合は、実際にはどの弁護士事務所がどの手続を担うのかを確認してください。買主は自分で弁護士を選ぶことができます。売主側や紹介会社が指定した弁護士が誰の利益のために動くのかは、契約前に整理しておく論点です。
なお2026年1月1日以降にMOT(譲渡証書)を締結する非永住権の外国人には、住宅用不動産の印紙税が一律8%かかります。初期費用は物件価格の約9〜10%が目安です。制度と費用の内訳は価格相場のページにまとめています。
- 手付金は売買価格の2〜3%程度が一般的
- 振込先は登録仲介会社のクライアント口座か弁護士のステークホルダー口座
- 担当者個人名義の口座への送金は行わない
- SPA作成・購入許可申請・印紙税・登記は弁護士の業務
- 買主は自分で弁護士を選べる
依頼前に確認する10項目
以下は、初回の面談やオンライン相談の段階で確認できる項目です。すべてに即答できる相手であれば、体制としては整っています。回答を避ける項目があった場合、その理由を確かめてから次に進んでください。
REN番号とREA番号は、LPPEHの照会サイト(search.lppeh.gov.my)で検索できます。担当者の氏名、所属している仲介会社、登録の有効期限が表示されるため、名刺や契約書に記載された会社名と一致しているかを確認してください。登録が見つからない場合、その人はマレーシアで仲介業務を行う資格を持っていません。
MM2Hの申請代行は、不動産仲介とは別の免許制度です。2024年7月以降、MM2Hの申請はMOTAC(観光芸術文化省)の免許を持つ会社を通じてのみ受け付けられており、個人での直接申請はできません。免許会社の一覧はMOTACのサイトで公開されています。不動産とビザを同じ窓口で相談する場合は、両方の資格を確認してください。
- ① 担当者のREN/REA番号(search.lppeh.gov.my で照会し、氏名・所属会社・有効期限を確認)
- ② 所属仲介会社の名称と会社登録番号(E番号)、広告表示の有無
- ③ 価格・条件の交渉を実際に行うのは誰か
- ④ 仲介手数料の負担者・金額・サービス税の扱い
- ⑤ 手付金の振込先口座の名義(会社のクライアント口座か、弁護士のステークホルダー口座か)
- ⑥ 買主から別途費用を受け取る場合の名目・金額・根拠(書面)
- ⑦ 新築案件でデベロッパーから受け取る報酬の有無と水準
- ⑧ 対象物件が外国人購入可能か(州の最低購入価格、購入許可、対象外区分でないか)
- ⑨ 弁護士を自分で選べるか、紹介される弁護士は誰の側につくのか
- ⑩ MM2Hも相談する場合、MOTACの免許を持つ会社か
相談する前に、自分の側で決めておくこと
エージェント選びの精度は、こちらの条件がどれだけ具体的かによって決まります。条件が曖昧なまま相談すると、提示されるのは相手が売りやすい物件になります。逆に、目的・予算・時期・出口が定まっていれば、提案が条件に合っているかどうかを自分で判定できます。
最低限、次の4点は先に決めてください。購入の目的(投資か、移住に伴う自己居住か、子女の教育か)。予算の上限(物件価格ではなく、印紙税8%を含む初期費用と、管理費などの保有コストを含めた総額)。想定する保有期間。そして売却または賃貸という出口の見込みです。
判断材料は本サイトにまとめています。州ごとの最低購入価格、印紙税、購入手続きの流れは価格相場と購入規制のページ、エリア別の家賃水準と利回りの構造は家賃相場の記事、ビザと滞在制度は移住ガイドで確認できます。エリアの当たりをつけたい場合は、3つの質問に答えるエリア診断も用意しています。
- 購入の目的(投資/自己居住/教育/法人設立との組み合わせ)
- 予算の上限(印紙税8%を含む初期費用と保有コストを含めた総額)
- 想定する保有期間
- 出口(売却時の買い手、賃貸時の借り手を具体的に言語化する)
出典
- 国土交通省「海外建設・不動産市場データベース|マレーシア(不動産流通制度)」
- Valuers, Appraisers and Estate Agents Act 1981(Act 242)条文|第22B条・第22C条・第30条(2017年改正前の版。罰則額は改正後のRM30万で記載しています)
- LPPEH(Board of Valuers, Appraisers, Estate Agents and Property Managers)
- Seventh Schedule (Rule 48)「Estate Agency Practice — Scale of Fees」
- RETIO(不動産適正取引推進機構)掲載 高川佳子弁護士「国際的な不動産取引における宅建業法の適用関係」
- PropCashflow「Property Agent License in Malaysia: Requirements & How to Verify」
- PropertyGuru「Earnest Deposit Malaysia」(手付金と預託口座)
- MOTAC「Licensed MM2H Company」(MM2H免許会社一覧)
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よくある質問
日本人はマレーシアで不動産エージェントになれますか?
原則として難しいと考えてください。国土交通省の資料では、マレーシアの不動産仲介業者の個人登録要件として「マレーシア国民または永住者であること」が挙げられており、REN(登録交渉人)についても国籍または永住権が要件として案内されています。そのため、日本語対応をうたう会社の日本人担当者は、無登録であることが多いのが実情です。登録要件は改定されるため、正確なところはLPPEHまたは現地の法律事務所に確認してください。
無登録の日本人担当者に依頼すると違法になりますか?
業務の内容によります。通訳、翻訳、生活情報の提供、登録仲介会社への取り次ぎは仲介行為とは性質が異なります。一方、無登録の者が価格や契約条件の交渉を行い、その対価として報酬を受け取る行為は、Act 242第22C条に抵触しうる形です。罰則は最高RM30万または3年以下の禁錮とされています。誰が交渉し、誰が報酬を受け取るのかを事前に確認してください。
日本の宅建業免許を持つ会社なら安心ですか?
国外の物件については、宅建業法の保護は及びません。RETIOが公表している弁護士の解説資料は「宅地建物取引業法の規制の対象となる宅地建物は日本の領土内の宅地・建物に限られる」としています。したがってマレーシアの物件には、重要事項説明の義務も報酬額の上限規制も、保証協会の弁済制度も適用されません。免許の有無ではなく、契約書面と資金の流れで確認してください。
REN番号はどうやって確認しますか?
LPPEHの照会サイト(search.lppeh.gov.my)で、REN番号や氏名から検索できます。担当者の氏名、所属する仲介会社、登録の有効期限が表示されるため、名刺や契約書の会社名と一致しているかを確認してください。物件広告には会社名、会社の登録番号(E番号)、担当者のREN番号を表示することが求められています。
マレーシアの仲介手数料は誰がいくら払いますか?
第7附則(Rule 48)で上限が定められており、売買は売買価格の最大3%(1物件あたり最低RM1,000)、賃貸は3年以内の契約で総賃料の最大1.25か月分(最低1か月分)です。いずれもサービス税8%が上乗せされます。支払うのは実務上、売買では売主、賃貸では貸主が原則で、買主・借主の負担は標準ではありません。
新築の紹介が無料なのはなぜですか?
デベロッパーが販売側に手数料を支払うためです。業界の解説では、SPA価格の3〜5%程度に加えて達成ボーナスが設定される例があるとされます。買主に費用は発生しませんが、報酬が高い案件ほど紹介されやすいという構造があります。「この案件でどこからいくら受け取るのか」を確認したうえで比較してください。
MM2Hの申請も不動産エージェントに頼めますか?
別の免許制度です。2024年7月以降、MM2Hの申請はMOTAC(観光芸術文化省)の免許を持つ会社を通じてのみ受け付けられ、個人での直接申請はできません。免許会社の一覧はMOTACのサイトで公開されています。不動産とビザを同じ窓口に相談する場合は、LPPEHの登録とMOTACの免許の両方を確認してください。
免責事項
本サイトの情報は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の物件購入、投資判断、税務、法務、金融商品を推奨するものではありません。実際の購入判断にあたっては、現地の専門家、不動産会社、弁護士、税理士等に確認してください。