マレーシア不動産ナビ編集部 Malaysia Property Advisory

マレーシア家賃

マレーシアの家賃相場|KLCC・モントキアラなどエリア別の実額と契約条件

最終更新日:2026-07-10

マレーシアの家賃は、KLCCの1ベッドルームでRM2,700から、モントキアラのファミリー向け3ベッドルームでRM6,000前後が目安です。この記事では主要エリアの実額に加え、日本と大きく異なる契約条件(保証金2か月+前家賃で初期費用は約3.5か月分)、管理費の負担者、そして「高級エリアほど利回りが低い」という投資家が見落としがちな構造を扱います。

マレーシア家賃を、エリア・家具付き・管理状態・駅距離・共用施設・賃貸需要で比較するスマホ向け図解
家賃は金額だけでなく、エリアと建物管理、借り手層まで合わせて見ます。

エリア別・間取り別の家賃の目安

以下は不動産ポータルおよび日系仲介会社の掲載情報にもとづく募集賃料の目安です。実際に契約が成立した賃料(成約賃料)ではなく、あくまで売り手が提示している価格である点に注意してください。同じ建物内でも階数、眺望、内装、家具の状態で幅が出ます。

KLCCは1ベッドルームがRM2,700〜7,500、2ベッドルームがRM3,700〜20,000と、レンジが極端に広いエリアです。築年数の経った物件と、パビリオン・スイーツやTRXレジデンスのような最上位物件が同じエリア名で括られるためです。

モントキアラは日本人居住者が多く、スタジオRM2,000〜4,000、1ベッドルームRM2,500〜5,500、2ベッドルームRM4,000〜8,000、3ベッドルームRM6,000〜9,000が目安です。日系仲介会社の情報では、日本人家族はモントキアラ・パインズやモントキアラ・パルマといった中価格帯の3ベッドルーム(RM3,000〜4,000程度)、単身者はヴァーヴ・スイーツなどのコンパクトな1ベッドルーム(RM2,500〜3,000程度)を選ぶ例が多いとされます。

バンサーは1ベッドルームRM2,500〜4,000、2ベッドルームRM2,400〜4,200。ブキッ・ビンタンの2ベッドルーム・サービスアパートはRM4,500〜6,000。中価格帯の代表としてチェラスを見ると、2ベッドルームがRM1,300〜4,000と、都心部より明確に下がります。ジョホールバルの3ベッドルームはRM1,800〜3,500、ペナンのタンジュン・ブンガはRM1,800〜9,500が目安です。

  • KLCC:1BR RM2,700〜7,500/2BR RM3,700〜20,000
  • モントキアラ:1BR RM2,500〜5,500/2BR RM4,000〜8,000/3BR RM6,000〜9,000
  • バンサー:1BR RM2,500〜4,000/2BR RM2,400〜4,200
  • チェラス(中価格帯):2BR RM1,300〜4,000
  • ジョホールバル:3BR RM1,800〜3,500
  • ペナン(タンジュン・ブンガ):RM1,800〜9,500

家具付きが標準:ただし10〜20%の上乗せ

マレーシアの賃貸、特に外国人向けの価格帯では、家具・家電が備え付けられた「フルファーニッシュ(Fully Furnished)」が標準です。日系仲介会社が扱うKLCCやモントキアラの物件は、ほぼすべて家具付きで募集されています。

家具付きの物件は、同等の家具なし物件と比べて、都心のプライムエリアで10〜20%、郊外や地方都市で5〜10%程度高くなるのが一般的です。金額に直すとクアラルンプールで月RM200〜700程度の上乗せに相当します。

短期の滞在や、数年での帰国が見込まれる場合は、家具の購入・処分の手間とコストを考えると家具付きが合理的です。逆に長期居住が確定しているなら、家具なし物件を借りて自分で揃えるほうが総額では安くなる場合があります。

初期費用は家賃の約3.5か月分

日本の賃貸契約と最も異なるのが初期費用の構成です。マレーシアでは、保証金(Security Deposit)として家賃2か月分、公共料金の精算用デポジット(Utility Deposit)として家賃0.5か月分、そして前家賃として1か月分を契約時に支払うのが標準です。合計でおよそ3.5か月分になります。

契約期間は1年が基本で、「2+1」と呼ばれる、2年間の固定期間に1年の更新オプションを付ける形も一般的です。マレーシアの法制度では3年以内の賃貸借は「テナンシー(Tenancy)」、それを超えるものは「リース(Lease)」として扱いが分かれます。

賃貸借契約書には印紙税がかかります。年間賃料RM250ごと(端数切り上げ)に、契約期間1年以内ならRM1、1年超3年以内ならRM3、3年超5年以内ならRM5、5年超ならRM7です。なお2025年1月1日から、従来あった年間賃料RM2,400までの免税枠は廃止されました。

仲介手数料は、最大で家賃1か月分程度が上限として規制されており、物件を委託しているオーナー側が負担するのが通例です。借主が独自にエージェントを立てた場合は借主負担となります。

  • 保証金:家賃2か月分
  • 公共料金デポジット:家賃0.5か月分
  • 前家賃:1か月分
  • 合計:約3.5か月分
  • 印紙税:年間賃料RM250ごとにRM1(契約1年以内の場合)
  • 仲介手数料:通常はオーナー負担

管理費は誰が払うのか

ここは契約時にトラブルになりやすい論点です。マレーシアの法制度上、管理費(Maintenance Fee)とシンキングファンドを管理団体(JMB/管理法人)に納める義務を負うのは、あくまで区分所有者、つまりオーナーです。賃貸に出しているかどうかは関係ありません。

実務上は2つの運用があります。ひとつはオーナーが管理費を払い、その分を家賃に織り込む形。もうひとつは、借主が管理団体に直接支払う形です。後者を採る場合、法的な支払義務はオーナーに残ったままなので、賃貸借契約書に負担者を明記し、借主が滞納した場合の補償条項を入れておく必要があります。

シンキングファンドは管理費のおよそ10%が目安です。電気・水道・インターネットといった公共料金は、ほぼ例外なく家賃とは別に借主の負担となります。

高級エリアほど利回りが低いという逆説

投資目的で購入する場合に見落とされがちなのが、家賃と物件価格の関係です。集計サイトの推計によれば、マレーシア全国の平均表面利回りは2026年第1四半期時点でおよそ5.27%。ところがエリア別に見ると、KLCC、バンサー、アンパン・ヒリル、デサ・パークシティといった高額エリアは表面4.5〜5.5%と、むしろ平均を下回ります。

一方、チェラスやスタパックといった中価格帯のエリアでは、表面利回りが6%前後になる例が報告されています。物件価格の上昇に家賃が追いついていないため、価格が高いエリアほど利回りは圧縮されるという構造です。

これらの数値は不動産の集計・分析サイトによる推計であり、NAPIC(国家不動産情報センター)などの公式統計ではありません。また表面利回りであって、管理費、シンキングファンド、評価税、空室期間、賃貸管理手数料を差し引いた実質利回りは、ここからおおむね1〜2ポイント低下します。

「高級エリアだから収益性も高い」という直感は、マレーシアでは成り立ちません。住みやすさと収益性は別の指標です。

  • 全国平均 表面利回り:約5.27%(2026年Q1・集計サイト推計)
  • KLCC/バンサーなど高額エリア:表面4.5〜5.5%
  • チェラス/スタパックなど中価格帯:表面6%前後
  • 実質利回りは表面から概ね1〜2ポイント低下

空室と供給過剰のリスク

賃料を試算するときは、満室を前提にしないでください。集計サイトの推計では、クアラルンプール全体の空室率はおよそ9%、需給が締まっている一部エリアで6〜10%、供給過剰の郊外高層物件では12〜18%とされています。サービスアパートメントについては、ブキッ・ビンタン、チェラス、バンサー・サウス周辺の一部で供給過剰が指摘されています。

NAPICのデータを引用した各種のまとめによれば、2025年第3四半期のクアラルンプールの住宅価格指数は前年同期比で4.3%下落し、同地域の売れ残り完成在庫は3,643戸(金額でおよそRM31.6億)と全州で最多でした。価格が下がっている局面では、売却による出口が想定より遠のく可能性があります。

購入を検討する物件について、同一エリア・同一グレードで現在いくつの住戸が募集に出ているか、募集開始からどれくらい経過しているかを確認してください。募集件数の多さと掲載期間の長さは、想定家賃が市場に受け入れられていないことの直接的なシグナルです。

購入前に家賃相場を確認すべき理由

購入判断において、家賃相場は収支計算の入力値であると同時に、需要そのものの検証材料です。想定家賃を置いて利回りを逆算するのではなく、実際にその家賃で借り手がついている事例があるかを先に確認してください。

前述のとおり、クアラルンプールの世帯所得中央値は月RM10,805です。月RM6,000を超える家賃を払える借り手は、外国人駐在員、現地の高所得専門職、企業の社宅契約に限られます。この層は企業の駐在方針や景気に左右され、母数も限定的です。想定家賃が高くなるほど、借り手の候補は急速に狭まります。

エリアごとの価格帯と利回りの目安は価格相場のページで、エリアの特性は各エリアページで確認できます。

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出典

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よくある質問

モントキアラの家賃相場はいくらですか?

スタジオがRM2,000〜4,000、1ベッドルームがRM2,500〜5,500、2ベッドルームがRM4,000〜8,000、3ベッドルームがRM6,000〜9,000が目安です。日本人家族はRM3,000〜4,000程度の中価格帯3ベッドルームを選ぶ例が多いとされます。いずれもポータルの募集賃料であり、成約賃料ではありません。

賃貸契約の初期費用はいくらかかりますか?

保証金2か月分、公共料金デポジット0.5か月分、前家賃1か月分で、合計およそ家賃3.5か月分が標準です。このほか賃貸借契約書の印紙税(年間賃料RM250ごとにRM1、契約1年以内の場合)がかかります。

管理費は借主とオーナーのどちらが払いますか?

法的な支払義務はオーナー(区分所有者)にあります。実務上は家賃に織り込む形と、借主が管理団体へ直接支払う形の両方がありますが、後者の場合も義務はオーナーに残るため、契約書に負担者を明記する必要があります。

高級エリアのほうが利回りは高いですか?

逆です。KLCCやバンサーなどの高額エリアは表面利回り4.5〜5.5%と、全国平均の約5.27%を下回ります。チェラスなど中価格帯のほうが6%前後と高くなる傾向があります。物件価格の上昇に家賃が追いついていないためです。

家具付きと家具なしではどれくらい違いますか?

都心のプライムエリアで10〜20%、郊外で5〜10%程度、家具付きのほうが高くなります。クアラルンプールでは月RM200〜700程度の差に相当します。外国人向けの価格帯では家具付きが標準です。

免責事項

本サイトの情報は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の物件購入、投資判断、税務、法務、金融商品を推奨するものではありません。実際の購入判断にあたっては、現地の専門家、不動産会社、弁護士、税理士等に確認してください。